令和8年度税制改正に対応

インボイス発行事業者の登録申請はどう進めるか(e-Tax・郵送・登録希望日)

最終確認日: (数値は一次情報で照合)

結論から

インボイス発行事業者の登録申請は、e-Taxソフト(WEB版を含む)または郵送で行います。郵送先は各国税局のインボイス登録センターです。免税事業者の方は登録申請書に「登録希望日」を記載でき、その日は提出日から15日以降の日とされています。免税事業者が登録を受けた場合は、原則として登録を受けた日から2年間、消費税の申告が必要です。自社が登録を受けるかどうかの判断は、税理士または税務署にご確認ください。

この記事の要点

  • 申請方法はe-Taxか郵送の2つ。e-Taxソフト(WEB版)はダウンロード不要で、パソコン・スマホ・タブレットから利用できる(スマホ・タブレットは国内の個人事業者に限る)。
  • e-Taxを使うには電子証明書(マイナンバーカード等)と利用者識別番号(16桁)が要る。
  • 免税事業者は「登録希望日」を記載できる。登録希望日は申請書の提出日から15日以降の日。
  • 免税事業者が登録を受けると、原則として登録日から2年間は消費税の申告が必要。登録を取りやめても同じ。
  • 登録されると国税庁の公表サイトに登録情報が載り、取引先が登録番号の有効性を確認できる。

申請の方法は2つ

インボイス発行事業者(適格請求書発行事業者)の登録申請には、国税庁の資料上、次の2つの方法が示されています。

方法内容
e-Tax「e-Taxソフト」または「e-Taxソフト(WEB版)」で申請する。WEB版はダウンロード不要で、パソコン・スマホ・タブレットのいずれからも利用できる
郵送登録申請書を郵送する。郵送先は各国税局のインボイス登録センター

e-Taxソフト(WEB版)のスマホ・タブレット利用は、国内の個人事業者の方に限るとされています。法人の場合はパソコンからの利用になります。

申請の前にそろえるもの

e-Taxで申請する場合、国税庁の資料では次の2つが準備として挙げられています。

  • 電子証明書(マイナンバーカード等)
  • 利用者識別番号 … e-Taxを使用するために必要な16桁の番号

利用者識別番号は、初めて利用する場合でもe-Taxソフト(WEB版)で取得できるとされています。

なお、e-Taxによる登録通知を希望した場合、メッセージボックスの「通知書等」に登録通知データが格納されます。事前にメールアドレスを登録しておくと、データの格納がメールで知らされる仕組みも案内されています。

免税事業者は「登録希望日」を書ける

国税庁の資料の注意事項には、次のように示されています。

免税事業者の方は、登録希望日を記載することで、その登録希望日から登録を受けることが可能です

この登録希望日は、登録申請書の提出日から15日以降の日とされています。提出したその日から登録される仕組みではありません。

また、実際に登録通知を受けるまでには一定の期間がかかるとされています。登録希望日と、通知が手元に届く日は別のものです。

登録すると2年間は課税事業者になる

国税庁の資料の注意事項には、次のように示されています。

免税事業者の方が登録を受ける場合、原則、登録を受けた日から2年間、消費税の申告が必要となります

この点について、資料は「インボイス発行事業者の登録を取りやめたとしても同様」と補足しています。具体的には、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間が課税事業者となります。

タックスアンサーNo.6501でも、適格請求書発行事業者の登録を受けている場合は、基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても納税義務は免除されないとされています。

登録の判断が2年分の申告につながるという点は、事実として押さえておく材料になります。自社にとっての当否は、税理士または税務署にご確認ください。

新たに事業を開始した場合

国税庁の資料では、新たに事業を開始した方について、次のように示されています。

  • その課税期間の初日にさかのぼって登録を受けることが可能
  • そのためには、その課税期間の末日までに登録申請を行う必要がある
  • 個人事業者の「課税期間の初日」は、事業を開始した年の1月1日(事業を開始した日ではない)

「事業を開始した日ではない」という注記が資料に明記されています。開業した月からではなく、その年の1月1日にさかのぼる形です。

登録されると公表サイトに載る

登録された場合、「国税庁適格請求書発行事業者公表サイト」で登録情報が公表されます。このサイトでは、登録番号が取引時点で有効なものか(取消しや失効がないか)を確認することができます。

取引先が自社の番号を確認する経路でもあり、自社が受け取った請求書の番号を確認する経路でもあります。

登録以外の様式もある

国税庁の資料には、登録申請書のほかに次の様式が掲げられています。

様式どんなときに使うか
適格請求書発行事業者の登録申請書(国内事業者用/国外事業者用)登録を受けるとき
登録簿の登載事項変更届出書登録簿の記載事項が変わったとき
公表事項の公表(変更)申出書公表サイトの公表事項に関する申出をするとき
適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書登録を取りやめるとき
適格請求書発行事業者の死亡届出書事業者が亡くなったとき

確認しておきたいこと

  • 申請をe-Taxで行うか、郵送で行うか
  • e-Taxで行う場合、電子証明書と利用者識別番号がそろっているか
  • 免税事業者の場合、登録希望日をいつにするか(提出日から15日以降の日)
  • 登録日から2年間の申告が自社の資金繰りにどう影響するか

登録後の消費税額の見当は試算ツールでつけられます。登録するかどうかの判断や、申請書の記載内容については、税理士または税務署にご相談ください。

なお、2割特例は、国税庁のインボイス制度Q&A問115において「令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間」に適用できるものとされています。登録の時期によって、どの特例が使える課税期間に当たるかが変わります。

経営者の疑問と、制度の事実

答えるのは制度の事実だけです。有利・不利は事業ごとの事情で変わるため、判断は税理士・税務署にご確認ください。

経営者取引先からインボイスの番号を出してくれと言われた。登録の申請はどこに出すのか。

制度の事実国税庁の資料では、登録申請はe-Taxソフトまたはe-Taxソフト(WEB版)で行うことができるとされています。郵送での提出も可能で、郵送先は各国税局のインボイス登録センターです。なお、e-Taxソフト(WEB版)のスマホ・タブレット利用は国内の個人事業者の方に限るとされています。自社がどちらの方法を採るかについては、税理士または税務署にご確認ください。

経営者うちは今は免税事業者だ。登録すると、いつから消費税を納めることになるのか。

制度の事実国税庁の資料では、免税事業者の方は登録申請書に「登録希望日」を記載することで、その日から登録を受けることが可能とされています。登録希望日は申請書の提出日から15日以降の日です。また、タックスアンサーNo.6501では、免税事業者が課税期間の途中で登録を受けた場合、その登録日から課税期間の末日までに行った課税資産の譲渡等が申告の対象になるとされています。自社の場合の当てはめは税理士または税務署にご確認ください。

経営者一度登録して、合わなければ翌年やめればいいのか。

制度の事実国税庁の資料では、免税事業者の方が登録を受ける場合、原則として登録を受けた日から2年間は消費税の申告が必要とされ、インボイス発行事業者の登録を取りやめたとしても同様とされています。登録日以後2年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間が課税事業者となります。この期間の数え方や自社への当てはめは、税理士または税務署にご確認ください。

よくある質問

登録申請は紙でも出せますか。
国税庁の資料では、登録申請は郵送による提出も可能とされています。郵送先は各国税局のインボイス登録センターです。あわせて、e-Taxソフト(WEB版)では問答形式で申請できるとして案内されています。
申請してからどのくらいで登録されますか。
国税庁の資料では「実際に登録通知を受けるまでは一定の期間がかかります」とされ、登録通知までの平均的な期間が別途公表されています。個別の見込みについては税務署またはインボイス登録センターにご確認ください。
登録日を自分で決められますか。
国税庁の資料では、免税事業者の方は登録申請書に「登録希望日」を記載することで、その登録希望日から登録を受けることが可能とされています。登録希望日は登録申請書の提出日から15日以降の日です。
登録した年の途中から消費税の申告が必要になるのですか。
国税庁のタックスアンサーNo.6501では、免税事業者が課税期間の途中で適格請求書発行事業者の登録を受けた場合、その登録日からその課税期間の末日までに行った課税資産の譲渡等が消費税の申告の対象になるとされています。実際の申告の範囲は税理士または税務署にご確認ください。
登録をやめれば、すぐ免税事業者に戻れますか。
国税庁の資料では、免税事業者が登録を受けた場合、原則として登録を受けた日から2年間は消費税の申告が必要であり、これはインボイス発行事業者の登録を取りやめたとしても同様とされています。具体的には、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間が課税事業者となります。

個別の判断について

適用の可否や有利・不利は、事業区分・基準期間の課税売上高・過去の届出など個別の事情で変わります。実際の判断の前に、税理士等の専門家、または所轄の税務署にご相談ください。

出典(一次情報)

法令・国税庁・省庁など公的機関の公表資料のみを参照しています(解説記事等の二次情報は使用していません)。

本ページは公表されている制度情報にもとづく解説と試算の補助であり、税務に関する助言ではありません。個別の判断は必ず税理士等の専門家にご確認ください(所轄の税務署でも確認できます)。

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