設立したばかりの法人に消費税の納税義務が生じるのはどんなときか(新設法人・特定新規設立法人)
最終確認日: (数値は一次情報で照合)
新たに設立された法人の設立1期目および2期目については基準期間がありませんので、国税庁 タックスアンサー No.6503《基準期間がない法人の納税義務の免除の特例》によれば、設立1期目および2期目は原則として納税義務が免除されます。ただし「新設法人の納税義務の免除の特例」または「特定新規設立法人の納税義務の免除の特例」に該当する場合には納税義務は免除されず、課税事業者として消費税の申告が必要になります。新設法人とは、その事業年度の基準期間がない法人(社会福祉法人を除く)のうち、その事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である法人です。判定は設立1期目・2期目のそれぞれの期首で行うため、1,000万円未満で設立した後に1期目の途中で増資して1,000万円以上となった場合には設立2期目は課税事業者になります。また、期首の資本金が1,000万円未満であっても、適格請求書発行事業者である場合、特定期間における課税売上高等が1,000万円を超える場合(設立2期目)、消費税課税事業者選択届出書を提出している場合、合併・分割があった場合の特例の適用がある場合、特定新規設立法人に該当する場合には免税事業者になりません。自社がどれに当たるかの判定は、税理士または税務署にご確認ください。
この記事の要点
- 設立1期目および2期目には基準期間がないため、原則として消費税の納税義務は免除される(タックスアンサー No.6503)。
- 例外は2つ。「新設法人の納税義務の免除の特例」と「特定新規設立法人の納税義務の免除の特例」である。
- 新設法人の線は資本金の額または出資の金額が1,000万円以上。判定の基準時は事業年度開始の日で、設立1期目・2期目のそれぞれの期首で判定する。社会福祉法人は除かれる。
- 1,000万円未満で設立した後、設立1期目の途中で増資して1,000万円以上となった場合には、設立2期目は課税事業者になる。
- 期首の資本金が1,000万円未満でも、適格請求書発行事業者・特定期間・課税事業者選択・合併分割・特定新規設立法人の5つのいずれかに該当すれば免税事業者にはならない。
- 特定新規設立法人は、特定要件(他の者に株式等の50パーセント超を直接または間接に保有される場合など)に該当し、かつ判定対象者の基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超える場合。令和6年10月1日以後に開始する課税期間からは、売上金額・収入金額その他の収益の額の合計額が50億円を超える場合も加わる。
- 新設法人に該当した場合の届出は、法人設立届出書に該当する旨と所定の記載事項を記載して提出すれば、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」の提出があったものとして取り扱われる。
- 基準期間がない課税期間中に一般課税で調整対象固定資産(税抜100万円以上)を取得した場合には、その課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間まで免税事業者になれず、簡易課税制度選択届出書も提出できない。
設立1期目・2期目には「基準期間」がない
消費税の納税義務は、その課税期間の 基準期間 における課税売上高が 1,000万円 以下である場合には、一定の場合を除いて免除されます。基準期間とは、法人についてはその事業年度の 前々事業年度 のことです。
設立したばかりの法人には、前々事業年度がありません。タックスアンサー No.6503 は、この点を次のように整理しています。
新たに設立された法人の設立1期目および2期目については、基準期間がありませんので、設立1期目および2期目は原則として納税義務が免除されますが、以下に記載する「新設法人に対する納税義務の免除の特例」または「特定新規設立法人の納税義務の免除の特例」に該当する場合には、納税義務は免除されず、課税事業者として消費税の申告が必要となります。
つまり出発点は「原則として免除」で、そこに 2つの例外 が置かれている、という構造です。
なお同じページには、次の一文も置かれています。
※ 適格請求書発行事業者は、基準期間における課税売上高や基準期間がない法人の納税義務の免除の特例の適用の有無にかかわらず、納税義務は免除されません。
インボイスの登録をしている法人は、この記事の判定より手前で課税事業者になります。
例外1: 新設法人の特例(線は資本金1,000万円)
1つ目の例外は、資本金の額で引かれています。No.6503 の記載は次のとおりです。
その事業年度の基準期間がない法人(社会福祉法人を除きます。)(注)のうち、その事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である法人(以下「新設法人」といいます。)は、その課税期間の納税義務は免除されません。
読むときに大事なのは、判定の基準時が「その事業年度開始の日」 だという点です。
したがって、設立1期目または設立2期目のそれぞれの期首における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である場合には、その設立1期目または設立2期目は課税事業者となります。
設立の日に一度判定して終わり、ではありません。設立1期目の期首と、設立2期目の期首で、それぞれ判定します。
No.6503 は、この違いが表に出る例をそのまま挙げています。
例えば、資本金の額を1,000万円未満で設立した後、設立1期目の途中で増資したことにより資本金の額が1,000万円以上となった場合には、設立2期目は課税事業者となります。
| 時点 | 資本金の額 | その事業年度の扱い |
|---|---|---|
| 設立1期目の期首 | 1,000万円未満 | 新設法人には当たらない |
| 設立1期目の途中で増資 | 1,000万円以上になる | この期の判定は動かない |
| 設立2期目の期首 | 1,000万円以上 | 課税事業者 |
また、社会福祉法人は除かれます。これは新設法人の特例と特定新規設立法人の特例のどちらにも書かれています。
資本金が1,000万円未満でも、免税事業者とは限らない
期首の資本金が1,000万円未満だった場合について、No.6503 は次のように書いています。
なお、設立1期目または設立2期目のそれぞれの期首における資本金の額または出資の金額が1,000万円未満である場合には、①適格請求書発行事業者である場合、②特定期間における課税売上高等が1,000万円超える場合(設立2期目)、③消費税課税事業者選択届出書を提出して課税事業者となっている場合、④合併、分割があった場合の納税義務の免除の特例(消費税法第11条、第12条)の適用がある場合、⑤特定新規設立法人に該当する場合のいずれかに該当する場合を除き、免税事業者となります。
「1,000万円未満なら免税」ではなく、5つの入口を全部くぐったときに免税という書き方です。
| # | 該当する場合 | ひとこと |
|---|---|---|
| ① | 適格請求書発行事業者である場合 | インボイスの登録をしていれば、資本金の大小を問わない |
| ② | 特定期間における課税売上高等が1,000万円を超える場合(設立2期目) | 設立1期目に特定期間が生じているときの判定 |
| ③ | 消費税課税事業者選択届出書を提出して課税事業者となっている場合 | 自ら選んで課税事業者になっている |
| ④ | 合併、分割があった場合の納税義務の免除の特例(消費税法第11条、第12条)の適用がある場合 | 組織再編を経ている |
| ⑤ | 特定新規設立法人に該当する場合 | 次の節で扱う |
②について、No.6503 は別に注意書きも置いています。
※ 設立2期目を判定する場合において、設立1期目に特定期間が生じている場合には、特定期間の課税売上高等による納税義務の判定も必要となります。
特定期間そのものの意味は「[基準期間と特定期間とは何か](/articles/kijun-kikan-tokutei-kikan/)」で扱っています。
例外2: 特定新規設立法人の特例(特定要件と5億円)
2つ目の例外は、資本金が小さくても、大きな事業者に支配されている法人を対象にしたものです。No.6503 の記載は次のとおりです。
その事業年度の基準期間がない(注1)資本金1,000万円未満の法人(社会福祉法人を除きます。以下「新規設立法人」といいます。)のうち、その事業年度開始の日において特定要件に該当し、さらにその新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となった他の者および他の者と特殊な関係にある法人(特殊関係法人)のうちいずれかの者(判定対象者)のその新規設立法人のその事業年度の基準期間に相当する期間(基準期間相当期間)における課税売上高が5億円を超える法人(注2)(以下「特定新規設立法人」といいます。)については、その課税期間の納税義務は免除されません。
長い一文ですが、条件は 2段 です。
| 段 | 何を見るか |
|---|---|
| 1段目 | その事業年度開始の日において 特定要件 に該当すること |
| 2段目 | 判定対象者 の基準期間相当期間における課税売上高が 5億円 を超えること |
特定要件と特殊関係法人の中身については、No.6503 は自ら定義を書かず、国税庁の質疑応答事例「特定新規設立法人の納税義務免除の特例(特定要件の判定)」および「特定新規設立法人の納税義務免除の特例(特殊関係法人の範囲)」を参照するよう案内しています。
そして、2段目には令和6年の改正が乗っています。
(注2)令和6年10月1日以後に開始する課税期間からは、判定対象者の基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超える場合に加え、売上金額、収入金額その他の収益の額の合計額が50億円を超える場合も、特定新規設立法人に該当します。この「売上金額、収入金額又はその他の収益の額の合計額」とは、国内において行われる資産の譲渡等の対価の額に限らず、国外において行われる資産の譲渡等の対価や資産の譲渡等の対価以外の収入も含みます。
50億円のほうは「課税売上高」ではありません。国外での対価や、資産の譲渡等の対価以外の収入も含めた合計額です。見る範囲が広いことが原文に明記されています。
外国法人には「基準期間がないものとみなす」取扱いがある
設立3期目以降になれば前々事業年度が存在するため、通常はここまでの判定は終わっています。ただし No.6503 は、外国法人について注を置いています。
(注)国外に本店がある外国法人の設立3期目以降の事業年度については、その事業年度の前々事業年度(基準期間)が存在することになりますが、その事業年度の基準期間がある外国法人が、当該基準期間の末日の翌日以後に、国内において課税資産の譲渡等に係る事業を開始した場合には、当該事業年度は基準期間がないものとみなすこととされています(令和6年10月1日以後に開始する課税期間について適用されます。)。このため、設立3期目以降の外国法人が日本に進出して国内で事業を開始したような場合には、その日本進出1年目と2年目については、上記の資本金の額または出資金の額による納税義務の判定が必要になり、その日本進出1年目と2年目のそれぞれの事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である場合には、課税事業者となります。
設立から何年たっているかではなく、日本での事業開始を起点に数えるという取扱いです。適用は令和6年10月1日以後に開始する課税期間からとされています。
該当したときの届出書
該当した場合の手続について、No.6503 は次のように記載しています。
基準期間のない事業年度開始の日において新設法人に該当することとなった場合には、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」を、また、特定新規設立法人に該当することとなった場合には、「消費税の特定新規設立法人に該当する旨の届出書」を納税地の所轄税務署長に提出することとされていますが、新設法人については、法人設立届出書に消費税の新設法人に該当する旨および所定の記載事項を記載して提出した場合には、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」の提出があったものとして取り扱われます。
タックスアンサー No.6629《消費税の各種届出書》の一覧も、同じ内容を提出期限等の欄に書いています。
| 届出書名 | 届出が必要な場合 | 提出期限等 |
|---|---|---|
| 消費税の新設法人に該当する旨の届出書 | 消費税の新設法人に該当することとなったとき | 事由が生じた場合速やかに。ただし、所要の事項を記載した法人設立届出書の提出があった場合は提出不要 |
設立の届出のときに書いてしまえば、別の届出書は要らないという取扱いです。ただし、これが認められているのは新設法人についてであり、特定新規設立法人については「消費税の特定新規設立法人に該当する旨の届出書」を提出することとされています。どの書類を出すことになるかは、税理士または税務署にご確認ください。
設立まもない時期に高額な設備を買うと、3年の制限が付く
もう1つ、No.6503 が最後に置いている項目があります。
新設法人および特定新規設立法人が、基準期間がない各課税期間中に調整対象固定資産(注)の課税仕入れや調整対象固定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取りを行い、かつ、その仕入れた日の属する課税期間の確定申告を一般課税で行う場合には、その調整対象固定資産の仕入れ等の日の属する課税期間から当該課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間は、免税事業者となることはできません。 また、その調整対象固定資産の仕入れ等を行った課税期間の初日から3年を経過する日の属する課税期間の初日の前日までの期間は「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することもできません。
引き金になるのは 3つが重なったとき です。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 新設法人および特定新規設立法人 |
| 時期 | 基準期間がない各課税期間中の課税仕入れ等 |
| 申告方法 | その仕入れた日の属する課税期間の確定申告を一般課税で行うこと |
制限の中身は2つで、期間はどちらも 3年 です。免税事業者に戻れないこと、そして簡易課税制度選択届出書を提出できないことです。
調整対象固定資産の定義も、同じページに書かれています。
(注) 「調整対象固定資産」とは、棚卸資産以外の資産で、建物およびその付属設備、構築物、機械および装置、船舶、航空機、車両および運搬具、工具、器具および備品、鉱業権その他の資産で、一の取引単位の価額(消費税および地方消費税に相当する額を除いた価額)が100万円以上のものをいいます。
金額の線は 税抜で100万円 です。判定は一の取引単位ごとに行うとされています。自社の設備が該当するかどうかと、その課税期間の申告方法をどうするかは、税理士または税務署にご確認ください。
根拠法令等
No.6503 が根拠法令等として掲げているのは、次のとおりです。
消法9、12の2、12の3、消規26、消基通1-5-15、1-5-18、1-5-20、1-6-1
対象者または対象物は「設立1期目および2期目で一定の要件に該当する法人」とされています。表示は [令和7年4月1日現在法令等] です。
自社の設立1期目・2期目がどの取扱いになるか、また届出書の要否については、税理士または税務署にご相談ください。
経営者の疑問と、制度の事実
答えるのは制度の事実だけです。有利・不利は事業ごとの事情で変わるため、判断は税理士・税務署にご確認ください。
経営者会社を作ったばかりだ。2年間は消費税を納めなくてよいと聞いたが、そのとおりか。
制度の事実タックスアンサー No.6503 は、新たに設立された法人の設立1期目および2期目については基準期間がありませんので、設立1期目および2期目は原則として納税義務が免除されると記載しています。ただし同じページは、「新設法人に対する納税義務の免除の特例」または「特定新規設立法人の納税義務の免除の特例」に該当する場合には納税義務は免除されず、課税事業者として消費税の申告が必要となるとしています。さらに、適格請求書発行事業者は基準期間における課税売上高や基準期間がない法人の納税義務の免除の特例の適用の有無にかかわらず納税義務は免除されないと明記されています。御社の設立1期目・2期目がどの取扱いになるかは、税理士または税務署にご確認ください。
経営者資本金は900万円で設立した。半年後に取引先から出資を受けて1,200万円になったが、これは影響するのか。
制度の事実No.6503 は、設立1期目または設立2期目のそれぞれの期首における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である場合には、その設立1期目または設立2期目は課税事業者となると記載しています。そのうえで例として、資本金の額を1,000万円未満で設立した後、設立1期目の途中で増資したことにより資本金の額が1,000万円以上となった場合には、設立2期目は課税事業者となるとしています。判定の基準時が事業年度開始の日であるため、期の途中の増資は、その期ではなく次の期の期首の金額として現れることになります。御社の増資の時期と各事業年度の期首の金額のあてはめは、税理士または税務署にご確認ください。
経営者資本金は小さいが、親会社が大きい。関係あるだろうか。
制度の事実No.6503 は、特定新規設立法人の納税義務の免除の特例を掲げています。その事業年度の基準期間がない資本金1,000万円未満の法人(社会福祉法人を除く)のうち、その事業年度開始の日において特定要件に該当し、さらに判定の基礎となった他の者および特殊関係法人のうちいずれかの者(判定対象者)の基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超える法人については、その課税期間の納税義務は免除されないとされています。特定要件および特殊関係法人については、国税庁の質疑応答事例「特定新規設立法人の納税義務免除の特例(特定要件の判定)」および「特定新規設立法人の納税義務免除の特例(特殊関係法人の範囲)」を参照するよう案内されています。また令和6年10月1日以後に開始する課税期間からは、課税売上高が5億円を超える場合に加え、売上金額、収入金額その他の収益の額の合計額が50億円を超える場合も該当するとされています。御社の資本関係が特定要件に当たるかどうかは、税理士または税務署にご確認ください。
よくある質問
- 設立して間もない法人には、消費税の申告は要らないのですか?
- タックスアンサー No.6503 は、新たに設立された法人の設立1期目および2期目については基準期間がありませんので、設立1期目および2期目は原則として納税義務が免除されると記載しています。ただし「新設法人に対する納税義務の免除の特例」または「特定新規設立法人の納税義務の免除の特例」に該当する場合には納税義務は免除されず、課税事業者として消費税の申告が必要になるとしています。自社がこれらに該当するかどうかは、税理士または税務署にご確認ください。
- 資本金はいつの時点で見るのですか?
- No.6503 は、新設法人を「その事業年度の基準期間がない法人(社会福祉法人を除きます。)のうち、その事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である法人」としています。そのうえで、設立1期目または設立2期目のそれぞれの期首における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である場合には、その設立1期目または設立2期目は課税事業者となると記載しています。設立時点だけを見るのではなく、事業年度ごとにその開始の日で判定することになります。自社の期首の金額のあてはめは、税理士または税務署にご確認ください。
- 設立後に増資した場合はどうなりますか?
- No.6503 は例として、資本金の額を1,000万円未満で設立した後、設立1期目の途中で増資したことにより資本金の額が1,000万円以上となった場合には、設立2期目は課税事業者となると記載しています。設立1期目の期首の金額は1,000万円未満であり、設立2期目の期首の金額が1,000万円以上になっているためです。増資の時期と各期の期首の金額の関係は、税理士または税務署にご確認ください。
- 資本金が1,000万円未満であれば、いつも免税事業者になりますか。
- No.6503 は、そうとは記載していません。設立1期目または設立2期目のそれぞれの期首における資本金の額または出資の金額が1,000万円未満である場合であっても、(1)適格請求書発行事業者である場合、(2)特定期間における課税売上高等が1,000万円を超える場合(設立2期目)、(3)消費税課税事業者選択届出書を提出して課税事業者となっている場合、(4)合併、分割があった場合の納税義務の免除の特例(消費税法第11条、第12条)の適用がある場合、(5)特定新規設立法人に該当する場合のいずれかに該当するときは、免税事業者にはならないとされています。個別のあてはめは、税理士または税務署にご確認ください。
- 特定新規設立法人とは何ですか?
- No.6503 は、その事業年度の基準期間がない資本金1,000万円未満の法人(社会福祉法人を除く。新規設立法人)のうち、その事業年度開始の日において特定要件に該当し、さらにその新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となった他の者および他の者と特殊な関係にある法人(特殊関係法人)のうちいずれかの者(判定対象者)の基準期間に相当する期間(基準期間相当期間)における課税売上高が5億円を超える法人を特定新規設立法人としています。令和6年10月1日以後に開始する課税期間からは、判定対象者の基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超える場合に加え、売上金額、収入金額その他の収益の額の合計額が50億円を超える場合も該当するとされています。自社の資本関係のあてはめは、税理士または税務署にご確認ください。
- 届出書はどれを出すのですか?
- No.6503 は、基準期間のない事業年度開始の日において新設法人に該当することとなった場合には「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」を、特定新規設立法人に該当することとなった場合には「消費税の特定新規設立法人に該当する旨の届出書」を納税地の所轄税務署長に提出することとされていると記載しています。ただし新設法人については、法人設立届出書に消費税の新設法人に該当する旨および所定の記載事項を記載して提出した場合には、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」の提出があったものとして取り扱われるとされています。タックスアンサー No.6629 の一覧でも、この届出書の提出期限等は「事由が生じた場合速やかに」とされ、所要の事項を記載した法人設立届出書の提出があった場合は提出不要と記載されています。提出する書類と記載内容は、税理士または税務署にご確認ください。
- 設立1期目に機械を買いました。何か制限はありますか。
- No.6503 は、新設法人および特定新規設立法人が、基準期間がない各課税期間中に調整対象固定資産の課税仕入れや調整対象固定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取りを行い、かつ、その仕入れた日の属する課税期間の確定申告を一般課税で行う場合には、その調整対象固定資産の仕入れ等の日の属する課税期間から当該課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間は免税事業者となることはできないと記載しています。また、その調整対象固定資産の仕入れ等を行った課税期間の初日から3年を経過する日の属する課税期間の初日の前日までの期間は「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することもできないとされています。調整対象固定資産とは、棚卸資産以外の資産で、建物およびその付属設備、構築物、機械および装置、船舶、航空機、車両および運搬具、工具、器具および備品、鉱業権その他の資産で、一の取引単位の価額(消費税および地方消費税に相当する額を除いた価額)が100万円以上のものをいうとされています。自社の設備が該当するかどうかは、税理士または税務署にご確認ください。
個別の判断について
適用の可否や有利・不利は、事業区分・基準期間の課税売上高・過去の届出など個別の事情で変わります。実際の判断の前に、税理士等の専門家、または所轄の税務署にご相談ください。
出典(一次情報)
- 国税庁 タックスアンサー No.6503 基準期間がない法人の納税義務の免除の特例(令和8年4月1日現在法令等)確認日 2026-10-08
- 国税庁 タックスアンサー No.6629 消費税の各種届出書(令和8年4月1日現在法令等)確認日 2026-10-08
法令・国税庁・省庁など公的機関の公表資料のみを参照しています(解説記事等の二次情報は使用していません)。